夜明けの腐日記

「商業BL感想・雑談」ネタバレ注意!!

君は夏のなか:古矢渚 (感想)

君は夏のなか (gateauコミックス)

君は夏のなか

君は夏のなか

《あらすじ》

男子高校生2人、夏、聖地巡礼
お互いに映画が好き―――佐伯千晴と戸田渉はそんなよくある共通点から仲良くなった。
一緒にいると楽しい、自然とそうなったある日2人の関係を一変する出来事が・・・。
落ち着かない気持ちの中、千晴が夏休みを使って聖地巡礼しようと持ちかけてきて・・・
人を好きになる、ということ。それはどうしようもない、ということ。
男子高校生2人が紡ぐ、眩しくて愛しい青春劇。

DK!!夏!!青春!!

 表紙から漂う暑さがもう夏!!って感じですね。

古矢渚作品ならではの、純粋でぴゅあな気持ちと青春模様。

私的に「好きになった人の性別が男性だった」は、古矢渚作品の全てにあてはまるな~って思っています。

恋に性別は関係ないと思わせてくれるストーリーです。

逆に言えば、男であることに意味を見出さない物語なので、少女漫画っぽい雰囲気があり「男じゃなくてもよくない?」と言われるかもしれませんが、そういう問題ではない!!

これはBLですから。

 

【ここからネタバレ】

(攻め:佐伯(表紙右)、受け:渉(表紙左)

:知っててくれたらそれでいい

2人はクラスは別で同じ高校に通う高校生。

共通点は”映画”、よく2人で映画を観にでかけています。

ある日、映画の帰りに佐伯の好きな人の話になります。

彼は、直前に観た映画になぞらえて「今目の前にいる」と答えます。「好きなことを知っていてくれたらそれでいい」とこれ以上を望まない佐伯。

戸惑い焦る渉ですが、彼の気持ちを否定はしませんでした。

BLで良く見る、彼らを否定しない描写。現実になぞらえると、こういうことって少ないんだろうな~と切なくなります。

 

:変わらない渉

佐伯はどこから渉のことを好きになったのか。きっかけは彼らの幼い頃でした。

小さい頃に母親から女の子の格好をさせられていた佐伯は、公園で渉に出会います。

そこで、「いやならいやと言って良い」という言葉をかけられます。このひとことが佐伯の心を支え、女の子の格好をするのが嫌という勇気を出してくれました。

その男の子がずっと心にあった佐伯は、高校で彼を見つけ気持ちをぶり返し溢れさせます。

渉が女の子を助けたことを覚えていたことを知り、”好き”の気持ちが止まりません。

彼の行動や言葉で”好き”を表してくる佐伯に照れる渉でした。(この時点で渉は過去のことを知らない)

好きってオーラは溢れているのに、何もしないでと言われるとどうしたらいいかわからなくなりますよね。

 

:姿を消す佐伯

彼らは夏休みになると映画の聖地巡礼に出かけます。とても自然で、仲の良い友達にしかみえない2人。

夏休みが明け高校が始まると、そこに佐伯の姿はありませんでした。彼はクラスメイトにも、もちろん夏休みの間に会っていた渉にでさえ、転校することを伝えていませんでした。

ひどくショックを受け、落ち込む渉。そこへ、佐伯からの手紙が届きます。

手紙なところが良いですね~

 

:好きの行方

 手紙には、渉が助けたといっていた女の子は自分だったということと、渉のことを今でも想っているのだろうなと思える言葉が並んでいます。

切手の消印から佐伯の居場所を推測し、そこへ一目散にかけて行く渉。

佐伯は思った通りのところにいました。その場所は、夏休みの聖地巡礼で彼らが雨により行くことができなかった場所。

そこからはもう、THE青春劇です。感情をぶつけ合い、お互いの気持ちを確認する2人。

これからは遠距離になりますが、この2人なら大丈夫だろうな~と思える結末でした。

 佐伯がいる場所がわかる渉すごい...

 

+α

 この物語の軸となるのは、”映画”です。

2人の共通の趣味から、ものがたりの運びまで、映画のように組み立てられていて雰囲気がありました。

初回限定版を購入したのですが、小冊子には「本編その後」と「2人のその後」が描かれていました。描き下ろしがない分、これで補完された形です。

地元の本屋には、1年経ったいまでも初回限定版が置かれているので、少し穴場な本屋さんに行くと見つけられるかもしれません。

 

最後に 

ほんとうにぴゅあで、純粋に恋をしているDKの物語。

彼らが好きになったのがお互いなんだからそれ以外は関係ない、と読者を置いてけぼりな感じはありますが、彼らが幸せなんだから問題ない!

互いが互いを好きでいることの重要性を感じさせてくれる物語です。

ぜひ、暑い夏のお供に読んでみてください。

 

 

にほんブログ村 BL・GL・TLブログ BL漫画感想へ
コメント代わりにぽちっとしてもらえれば嬉しいです!