夜明けの腐日記

「商業BL感想・雑談」ネタバレ注意!!

還らずの夏:暮田マキネ (感想)

還らずの夏 (Charles Comics)

還らずの夏【特典付き】

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《あらすじ》

「高校出たらさ、二人で暮らさね?」
陽(はる)と奈津(なつ)は物心つく前から、何をするにもどこへ行くにも二人一緒だった。
ずっと、こんな日々が続くと信じていたのにーー
君がいない夏がくる

バスタオル必須

○○BLとして掲載されていた物語をあつめた短篇集。いろんな話がつまっていて大満足です。

 一番のお気に入りはやはり、涙BLに収録されていた表題作。泣かすために作られた話だとわかってはいても、泣きます。どうすることもできない展開は切なくて泣かずにはいられません。

盆の終わったこの時期に読みたくなる話です。”還らず”という名づけがまた良い...

 

【ここからネタバレ】

還らずの夏

《攻:奈津・受:陽》

「永遠」の不在を知った夏からのお話。

初期情報なしで読んでほしい物語ではあるのですが...あらすじから察することはできますよね。

”永遠”が崩れた3年前の夏から共にいた奈津と陽は、時間が経つにつれて歪んでいく2人の関係を見て見ぬ振りをしていました。

でもやっぱりお互いの時間がずれていると、その歪みはどうすることもできず...

過程に幸せはありますが、ハッピーエンドではないですね。

ほんとうに苦しくて、初回は号泣しました。今でも涙ぐみます。

 

不機嫌なつぼみオメガバース

《攻:優馬α・受:環β仮》

エリートなαとまだ発情期のきていないΩ。

環は発情期を迎えずにこのままβとして生きていきたいと願っています。

優馬は環をβだと思いつつ、惹かれることは自覚している模様。

あることがきっかけでお互いに運命だとわかり...展開としては王道です。

 

咲き初めの焦燥オメガバース

-不機嫌なつぼみ-の続き

ずっとβだと思って過ごしてきた環には、発情期を向かえ完全なるΩとなった今でも、覚悟ができず違和感がある模様。

前話で番にならなかったのは、環のその葛藤があるからでした。待てができるαの優秀さ...

最終的には素敵な形に収まります。

 

いちばんしあわせ

《攻:伊智・受:結》

メリバです。主従もので、伊智が従者、結が主人です。

幼い頃から使えていた伊智にとっては結が全てで、彼から発せられる命令は絶対です。

結を抱くのも、結から死ねと言われてその通りに行動することもなにもかも、ここまで言われるままに動けるのかとびっくりしました。

まさに献身で、最高の主従ものでした。

 

All things I know.

この話の続編が↓です。

 ファザー・ファッカー (Charles Comics)

どちらも違う形で狂っていて、2人だけの世界ができあがっているお話。

複雑な相関図で、でもなるほど~という感じ。

今は亡き真(まこと)が好きな明は、血の繋がらない息子の真(しん)と一緒に暮らしている。

それを真(しん)のほうから暴かれて、揺さぶられて強制的に心を開かされていく様は、可哀想ではあります。

ただ、決して苦しんでいるわけではないところが、この話の歪さを際立てているなあと思いました。

 

+α

描き下ろしは、それぞれのカップルのお話が少しずつ描かれています。

マキネ先生の各話への解説も細かくて、大満足です。

とくにぞくっときたのは、表紙のカバー裏絵ですね。これはぜひ、見て欲しい。読んだ後にこれをみて、より切なくなりました。 

 

最後に

表題作を目当てに購入したのですが、どれも読み応えがあり大満足でした。 

カバー裏まで芸が細かい...

まだまだ猛暑続きですが、夏が終わりに近づくなと思うこの時期にせひ読んでみてください。

 

 

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