夜明けの腐日記

「商業BL感想・雑談」ネタバレ注意!!

ROUGE:桂小町 (感想)

ROUGE (GUSH COMICS)

《あらすじ》

転校生の長門は腕っぷしが強くて曲がったことが大嫌い。学校で会った美人な藍を女だと思いこんだ長門は、藍に殴られ気絶させられてしまう。それ以来、藍のことが気になる長門だったが、藍はお前には興味ないと言い放つ。学校を仕切る派閥のトップの男しか見ていない藍には忌まわしい噂があって――?
大量描きおろし後日談を収録。

ルージュの意味

ROUGEの続編がGUSH2018年7月号から連載開始と知り、気になったので読んでみました。

不良高校って身近に存在しなかったので、ほんとにこうなのかは分からないですが浪漫がありますよね。

静かに、それでいて熱く、愛されることを知る物語でした。

大量描き下ろしが本当に大量です。でもこの描き下ろしがなければ、表題作は不完全燃焼で終わっていたと思うのでよかったです。

 

【ここからネタバレ】

《攻:長門・受:藍》

攻めの長門は腕の立つ、根が良い人な熱い男。

受けの藍は綺麗な容姿で、学内トップの大和さん一直線な男。

 

:お馬鹿炸裂

2人の出会いは長門が藍を女の子と間違えたことから。

おまけにその場で藍に顔面パンチを食らいノックダウンします。その後、今まで負けなしだった長門はあれは不意打ちだと主張して、藍に決着をつけるぞと付きまとい始めます。

藍が邪険にしようとも、それを物ともせずに決着を挑み続ける長門

行動はお馬鹿なんですが、藍の良くない噂を聞いてもそれを一蹴できるしっかりとした思考の持ち主です。不良だけれど真面目。

決着は長門の勝利なのですが、それでも変わらない藍の大和さんを信じる心。その姿勢に長門は強く惹かれたようです。

 

:藍の変化

ある喧嘩の後、藍がおでこに怪我をしているのを見つけた長門は、心配しながら藍の髪の毛をかきあげます。

藍は触るなとあしらうのですが、この”長門が髪の毛を触る事ができた”というのはとても意味のあることでした。

藍にとって大和さんの存在は絶大で、自分に触れる事を許す(性的な意味ではない)のは大和さんだけ。

そんな藍が、癇癪を起こすことなく払いのけるだけに留まったのは、彼の心の中で長門という存在がなにかしらの効力を発揮しているんだろうなと思えました。

このときの、むすっとしたむくれた藍の表情がとても可愛いです。

 

:好き

藍の噂について本人から聞いた長門。その残酷さと藍の傷ついた心に直面し、藍が欲しくてたまらないにも関わらず無理に行動はしません。

この分別がついているというか、しっかりと相手の気持ちを汲み取っている長門の素晴らしさ。”自分が誰といるかは自分で決める”といった言葉からも現れる通り、しっかりと自分の頭で考えて行動しています。

その後もなにかと藍のもとへ向かう長門。ついに藍へ”好きだ”と伝えます。

直接的な言葉を始めて言われた藍は困惑してしまいます。

藍の過去にあった経験からして、長門を受け入れることができない気持ちも理解できます。

 

:いやじゃないのがいや

最後は時系列が飛び、藍が崇拝していた大和さんが卒業するとき。

藍にとって絶大な影響力を持つ彼が、最後に藍に放った言葉は彼を幸せになれる方向へ導きます。この大和さんは、ヤクザなのですがシビアな面を持ちつつも相手のことを考えて発言するあたりがかっこいいです。

 藍が大和さんから離れて長門の元へ残ったところで本編は終了です。

 

+α

本編は男同士の熱い部分もふまえつつ、藍が長門に出会って柔らかく変化していくまでが描かれています。本編だけでも満足でいないことはないのですが、やっぱり描き下ろしで補完されたところはあります。

大量の描き下ろしは、本編その後の話が収録されています。この描き下ろしが、やっと藍が本当の意味で幸せになります。長門は最後まで、藍の嫌なことはやりたくない...と待てを続けていて...

読んでいただければわかると思うのですが、思いやりをもちつつ待てをしつつも、自分の気持ちははっきりと相手に伝えていく姿勢がかっこ良いです。

同時収録のお話も面白かったです。 

 

最後に

 不良高校を舞台に、力で戦っていく青年たちの成長物語。

熱い部分をふまえつつ、恋がしっとり静かに生まれます。

藍の変化と、長門のかっこ良さ、ぜひ読んで感じてみてください。

 

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