夜明けの腐日記

「商業BL感想・雑談」ネタバレ注意!!

夜空のすみっこで、:ハヤカワノジコ (感想)

夜空のすみっこで、 (H&C Comics ihr HertZシリーズ 141)

f:id:Gin2rou:20181229191816p:plain

《あらすじ》

あの時、僕は星の形をした鍵で、消せない暗闇を閉じこめたんだ・・・
小学校の教師である星野には、高校時代、憧れていた人がいた。
同じ天文学同好会にいた、ひとつ上の須藤先輩。
その先輩と再会したのは、高校卒業から11年が経った後だった。
生徒の保護者として星野の前に現れた須藤は、星野に告げる。
「おまえとはもう二度と会いたくなかったんだ」と・・・

 星へ手をのばす

再会からの恋へ...というありがちな設定にもかかわらず、どうしてこうも心惹かれるのか...ハヤカワノジコ先生が描かれる夜空になぞらえた描写が美しくてたまりません。

ずっと星野のことを忘れることがなかった須藤と、須藤のことを忘れていた星野。

再会してからのこの2人の対比が切ないんです...須藤の拒否の仕方もよく読み取れば理解できるもの...

星空のように強くきらめく2人の恋模様です。

 

【ここからネタバレ注意】

 須藤×星野

:突然の再会

小学校で教師をしている星野、そんな彼の前に現れた教え子の父親。彼はかつて、高校で同じ部活の先輩後輩として仲良くしていた須藤でした。 

須藤が高校を卒業してから、一度も交流がなかった2人。突然の再会に戸惑う星野ですが、対する須藤は星野へ一瞥をくれるだけ。

いざ会話を試みようとすると、”先生”と一線を引かれてしまいます。

須藤に出会ったことで、過去に抱いた想いを思い出しつつある星野。須藤がなぜ冷たい態度をとるのかこの時点ではわからないままです。

 

:先輩と後輩

須藤と星野は、高校の天文部で出会います。とある事情によりグレていた須藤は、純粋に彼をすごいと慕ってくる星野を好意的に思うと共に、彼のわかりやすい表情まで読み取っています。

彼らの高校生のときのエピソードを読むと、どう考えても2人は両片想い。

でも須藤は、”男同士である”とかいろいろと考える事があり、表に出すべきではないと考えています。対する星野は自分の気持ちを自覚しているのか否か、表情に出やすく須藤に悟られてしまいます。

 須藤は星野の気持ちを悟った途端、彼から離れる選択をしました。

 

:忘れて

そして現在、離れる選択をした須藤はずっと星野のことを忘れることがなかったよう。そこが一番彼の中でネックになっているのかな~と思います。

対する星野は、今まで当時のことを忘れていた分、強く意識したのか、今の気持ちも須藤が好きだと彼へ告げます。

星野の思考をまとめる手助けをしたのが、須藤の子どもとして登場する翔太です。実の子ではないのですが、とても可愛くて物語の中でかなり重要な役割を果たしています。

そして、自分はもう思い出して忘れる事ができないから、須藤には自分のことを忘れてほしいと頼みます。

須藤からしてみれば、”お前は今まで忘れていたのになんて勝手な!”という感じでしょうか...

 

:忘れられない

でも、星野のそんな頼みごとを須藤は聞けるわけがありません。

だって彼の11年が”忘れる事が出来ない”と物語っているからです。そしてその感情を手放したくはないのだということも読み取る事ができます。

須藤はちょっとわかりにくくて、横暴ともとれる性格をしていますが、彼は彼なりに感情のやりどころがなくて悩んでいたんですね。 

最後には、手放していた10年越しの想いを掴みに行きます。

とても綺麗で切ない、でも熱烈な結末でした。

 

+α

物語の中で重要な役割を果たす翔太。星野が小学校の先生であり、彼の担任であるのでかなりの頻度で登場してきます。

そして彼も物語の中で恋をするんですね~。これが星野を動かした原動力でした。

とても熱く燃える男の子です。

そして、翔太の母親。須藤の回想の中に登場する彼女もまた、重要な役割を果たして行きます。BLに女性の登場はいらないと思う方には少し注意が必要かな?と思う関わり方なんですよね... 

 

最後に

10年越しの思いを、迂回しながらもしっかりと掴んだ2人。夜空になぞらえながら2人の気持ちが描写されています。小さい子どもの可愛らしさももちろん最高です。 

複雑に絡み合った感情をほどきにほどいて、まっすぐに繋がる物語。

ぜひ、読んで見てください。

 

 

にほんブログ村 BL・GL・TLブログ BL漫画感想へ
コメント代わりにぽちっとしてもらえれば励みになります!↑