夜明けの腐日記

「商業BL感想・雑談」ネタバレ注意!!

花とクルミと甘い生活:涼子 (感想)

花とクルミと甘い生活 (H&C Comics ihr HertZシリーズ 164)

《あらすじ》

イギリスで園芸を学んでいた実が、インターンシップでアシスタントをする事になったのは憧れの講師・美花さんの弟の佐倉裕司だ。
だけど、学校では優秀な成績を修めていたはずの実に、佐倉が命じてくるのは雑用や身の回りの面倒ばかり。
意地が悪くて、生活がだらしない。でも仕事は完璧。そんな佐倉に振り回される実だったが……?

ゆるほのBL

 表題作+同時収録の2作品が収録されているこちらの作品。両方とも雰囲気が違っていて、とても楽しんで読む事ができました。

表題作はほのぼのとしたBL。恋はあんまり強くなく、もだもだしている感じでした。

同時収録作品もほのぼのとしていますが、こちらの方が大人色があります。

今作が個人的にヒットしたので、既刊を...と思って検索したのですが、涼子先生の出てる作品はこのコミックスのみのようで...

絵も綺麗ですし、ストーリーも良かったのでとても残念です。もう描かれないんですかね...2016年のイァハーツには連載作品があったようなんですが、それ以降掲載がないようです。私が検索した範囲内では見つけられませんでした...

より今作をかみ締めて読みたいと思います。

 

【ここからネタバレ注意】

表題作

『花とクルミ甘い生活』『花とクルミとひまわり』

攻(?):裕司・花屋店主

受(?):実・インターンシップ

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二人のこと

イギリスで園芸を学んだ実は、その地で師だった人の弟が日本で店をやっているということから、インターンシップ生として働く日々。

とはいっても花には触らせてもらえず、雑用をするばかり。

心の中で裕司に対して悪態をつきつつも、仕事は完璧...と尊敬しているのが伺えます。

対する裕司は、生活能力が低いが仕事は完璧でセンスがある。ちょっぴり我がままで、何を考えているのかはわからない感じ。

 

きっかけは

二人の心が寄ったきっかけは、裕司がだんだん心を許してくれるようになったかな...?と思えるあたりで、急に実を突き放したこと。

突然のつきはなしだったので驚きました....

実はこの時点で、裕司のことがもっと知りたい!ってなってきているのにもかかわらず、なかなかうまく行きません。

でも結局、元来の世話焼な実が我慢ならず、突き放されたにも関わらず押しかけて行きます。

突き放した理由は...ちょっぴり子どもっぽい裕司の可愛い嫉妬でした。

 

発展

つかずはなれずな二人。直接的な言葉でくっついているわけではないので、とてもあやふやであやうい所もあります。

日本でのインターンシップが終わると、イギリスの師の元へ帰ることが決まった実。

この別れ際が切なくて切なくて。裕司のわかりにくい気持ちに対して、やきもきしていた実はついに爆発。そしてそのまま日本を離れてしまいます。

 

行かないで

最後は裕司が頑張る番。イギリスへ行ってしまった実を追いかけて彼もやってきます。

ずっと実ばっかり気持ちがあるのかなと思っていたので、ここでの彼の告白はきゅんと萌えました。

最終的には日本に一緒に帰ってきて、一緒に住むようになります。

関係性について、言葉ではっきりとは最後まで表されなかった二人。

子どもっぽい裕司と世話焼な実で、かなり相性の良い素敵なカップルが誕生しました。

 

同時収録

『きみのかおがみたい』

攻:箕島健・芸大生

受:大貫怜・会社員

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美人だね

二人のきっかけは、大貫が働く会社のバイトとして箕島がくるようになったこと。

おまけに、箕島は美人だ美人だとなにかと大貫に絡むようになってきます。

そして酔った勢いで身体の関係を持ってしまった二人。

忘れて欲しい大貫と、そのままずるずると居続けたい蓑島。

この対比が面白かったです。嫌だやめろと言いながらも、ちゃっかり蓑島の面倒を見てしまう大貫の良い人感。

ケンカップルではないけれど、そういう感じの二人の会話劇はテンポが良くて楽しいです。大貫の翻弄されてる感も最高ですね。

 

いつのまにか

当然のように大貫の家に住み付いて、ちゃっかり下の名前で呼んでくるようになった蓑島。だんだんと彼に絆されてきている過程が萌えます。

蓑島がいなくなると不安に感じたり、その感情に驚いてさらに乱れたり...

もう完全に好きになってるじゃん!っていうところが良いですね。まだ本人はそれに気づいていない。

最初に二人が出会ったとき、大貫は彼女に振られたばっかりだったので、その寂しさを蓑島で埋めてるのかな~と思わないでもないですが...

 

1人でいるのが

大貫はある日、彼の元カノと蓑島が一緒にいるのを目撃します。

これはれっきとした理由があって、決して怪しいわけではありません。

でも、事情を知らない大貫からしてみれば、蓑島も結局自分から離れていくんだ...と思います。

大貫の心にあったのは、みんな自分から離れていく。という寂しい気持ち。

コレが彼を弱らせていました。今まではここを蓑島が埋めていてくれていたんですね。

最後はちゃんと恋人の形に収まります。

 

蓑島の気持ち

最初は大貫の顔が好きだと行っていた蓑島。

でも最後にはそれだけではなかったと言及があります。

”大貫が自分になにかされている顔がすき”という特別感がある、浪漫を感じる理由で安心できました。

ちゃんと気持ちがあるんだなっていう...

この言葉に照れている大貫も良かったです。

 

+α

 感情についての表現はどちらの作品も少なめではあります。

どちらかというと、行間を読んで補完していく物語かなという印象。

きちんとした言葉では表さないけれど、ちゃんとお互いに気持ちがある。そういうほのぼのしたストーリーでした。

描き下ろしはそれぞれの話にありまして、きちんと甘さが追加されていたのでそこも良かったです。

 

最後に

関係性を言葉で表さないという、私的に大好きなお話。

心にグッとささりました。好きです。

涼子先生がもう作品を描かれていないのが本当にもったいないです。

ぜひ、ほのぼのとしたお話を読んでみてください。

もっと読みたい~という気持ちが溢れてとまらなくなります。

 

 

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