夜明けの腐日記

「商業BL感想・雑談」ネタバレ注意!!

嘘つきのアトリエ:衿先はとじ (感想)

嘘つきのアトリエ (Charles Comics)

《あらすじ》

恋ってどうすればいいんだっけ?
新鋭画家×元絵描きのすれ違いBL

あの時、好きって言えばよかった

小田若葉が働く画廊の専属作家・上田紅太は、美大時代の同級生で、憧れで、若葉が絵を描くのをやめた理由だった。
ある日、疲れでタガが外れた二人はセックスをしてしまう。
翌朝、顔面蒼白になった紅太を見た若葉は咄嗟に、「相手、おまえだけじゃないから気にするな! 」と嘘をつき、
二人はずるずると体の関係を続けることに。
そんな関係がうまくいくわけもなく、若葉も紅太も一体どこからやり直せばいいのかわからなくなってしまい……

 言葉が足りないことの弊害

 電子単話で一話を読んでいまして、購入が決定していたこちら。
 身体が先行してしまうすれ違いものBLとして期待していました。読後の感想は、じれじれ度が半端ない!!!ということ。

 1話ではわからなかったすれ違い具合に、期待を裏切らないじれじれを感じてよかったです。

 かなり長い間すれ違って、おまけに離れて、でも結局は戻ってきちゃう。

 てっとりいばやくすれ違いを解決して、その後は甘い日々!という展開ではないので、あっさりくっつかないのは苦手だな~という方は注意が必要かも...?

 言葉が足りないことって本当に怖いなと思いました。恋の弊害になっちゃう。

 

【ここからネタバレ注意】

攻:紅太・画家

受:若葉・画廊職員

脇役:蒼太・画廊オーナー

紅太(兄)と蒼太(弟)は双子の兄弟なんですが、区別のつけ方が髪の毛の色しかないので、最初は名前が一致しなくてこんがらがっちゃいました...

 

:こじれてる

 学生時代からの同級生である紅太と若葉。

 ひょんなことから、身体だけの関係に発展してしまいます。徹夜って怖い...睡眠は大事...と思いました。

 身体が先行してしまった紅太と若葉。それぞれにいろいろと考えてしまっているんですが、最大の難点は言葉にしていないこと。

 お互いに両片思いなんですよ。読んでいるこちらからしたら、ま~やきもきとさせられます。物語の中でのそのポジションは、紅太の弟の蒼太。2人の間で板挟みになっていてちょっと気の毒...

 そして題名にアトリエとあるように、芸術が物語の主軸に入ってきます。登場人物たちの感性が芸術に寄っているな、と感じました。考え方が独特で、あ~芸術肌の人達なんだな~と。

 紅太は若葉が絵を描かなくなると自分の絵が描けるし、若葉は絵を描こうとすると紅太から離れてしまう。言ってしまえば面倒くさい!なんとも不器用な2人です。 

 

:さらなるねじれ

  お互いに言葉にしないことが、さらなる誤解とすれ違いを招いていきます。

 このとき、合意とはいえ無理やりっぽく若葉を抱くシーンがあるので、苦手な人は注意が必要です。

 無理やりなあと、これまたお互いに相手のことを傷つけてしまったと落ち込んでいきます。思考が似通っている2人。気持ちを口に出せば全てが解決するのに!と思ってしまいますが、最初が最初なだけに踏み込めない様子。

 ”紅太に嘘をついて怒らせた”と思った若葉は、無理やりの行為のあと紅太の前から姿を消し、絵を描くようになります。

 正直どうしてそうなるの!ともだもだしました。もっと素直になって...

 

:離れていても

 顔も合わせなくなった2人。若葉は自分の絵を再び描けるようになっちゃいましたし、紅太は絵が描けなくなってしまいます。但し若葉の絵を除いて。

 若葉と会わなくなったら、禁断症状のように若葉の絵しか描いていない紅太。しかもそれが若葉のえろいポーズのみ。想像で描いているのがすごいなあと思いました。愛が重い...というか重症だなと感じます。 

 このときのすれ違いも蒼太は板挟みに。とても気の毒...おまけにところどころで彼も若葉に気があるのでは?と感じるセリフがあるので、余計にそう感じます。彼も報われてほしい。

 双子を見間違えることなく区別できる若葉は、彼らにとっては特別なよう。

 ただ若葉はこれを利用し、わざと紅太を蒼太と見間違えて決定的な亀裂が走ります。結構きついなと思いました。

 

:絵を通して

 芸術からは離れられない2人。やはりお互いの意思疎通は、絵を通して行うよう。

 若葉は絵を通して逃げ癖のある自分を変えようとし、紅太は若葉に見てもらえるように絵を描く。思考が似ているなあとここでも感じました。

 気持ちを伝えあうシーンは、若葉が逃げずに立ち向かった絵の展覧会にて。絵を通して自分の気持ちを紅太へ伝えたそのあと言葉も交わすのですが、言葉ではないところで伝えあえる2人だったのだと感動しました。 

 ラストはちゃんと言葉を交わしたあとでの行為。幸せ度が違いますね。

 セフレのときの暗いオーラとは全く違いました。

 

+α

  描きおろしは本編その後。紅太がこっそりと描いていた若葉のセクシーポーズが見つかったお話。

 本物がいるのに...と拗ねる若葉はすさまじく可愛いです。報われて良かった...

 カバー下にも彼らの番外編があるのでぜひ読んでみてください。お付き合いが始まったばかりの2人はこれからだ!!!!

 同時収録は『もっと酷くしてよ』痛いのが好きな受けと、見た目とは正反対の優しい常識を持った攻めのお話。こちらもすれ違うお話でした。

 

最後に

  くっつくまでのじれじれの山が2回くらいきちゃうこちらのカップル。

 かなり待たされますし、もだもだとさせられます。でもこのすれ違い具合がとてもリアルで楽しかったです。すれ違ってすぐに和解してくっついたんじゃあ面白くないですもの。

 ちょこっとクセのある2人のすれ違いラブ。その過程をのぞいてみてください。

 早くくっついて~と応援したくなること間違いなしです。

 あわよくばもうちょっと甘い2人も読みたいです先生~~~!!!!

 

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