夜明けの腐日記

「商業BL感想・雑談」ネタバレ注意!!

ぼくは知っている。:ジョゼ (感想)

ぼくは知っている。 (花丸コミックス・プレミアム)

《あらすじ》

高校生のスナオが通学バスの中で見かけるサラリーマン。彼の薬指には、指輪に隠れて噛み痕がある。あれは誰が付けた痕だろう。所有の証? それとも…。いつのまにか、スナオの頭の中は、彼への妄想で頭がいっぱいになってしまう。そんなある日、バイト先の居酒屋で偶然リーマンの彼に遭遇する。酔っ払った彼は、スナオにキスを仕掛けてきて…!?
恋と呼ぶにはあまりにも幼く、まっすぐで痛い感情。高校生×リーマンのエモーショナルな恋模様!

 ずる過ぎる大人

 読後は「これは好き嫌いはっきり分かれるだろうな」という感想でした。

 逃げる大人と追いかける子供の構図で話は進んでいくのですが、本編では2人がくっつくことはありません。距離が近くなって甘い...なんて雰囲気もなし。

 描きおろしで救いがある形になっています。

 こういう読み手に想像させるお話が私は大好きなので、読む分には問題ありませんでした。ただ、ちょっと情報が少なすぎるかな~と。

 本編中に疑問に思う描写がはっきりと描かれていないので、想像しながら読む必要がありました。

 

【ここからネタバレ注意】

攻め(?):スナオ・高校生

受け(?):井上・サラリーマン

 

:バスの中

 2人のきかっけは、通勤通学に使うバスが同じ便だったころから。

 攻めのスナオは、左手薬指の指輪の下に歯形をつけていることから、受けに興味を持ち始めます。

 ここ、掴みはばっちりです。だって気になるじゃないですか歯形...しかも指輪の下なんて...ちょっとインモラルさを感じます。

 そこからスナオは悶々と妄想を繰り広げていきます。思春期っぽいな~青年だな~なんて微笑ましく感じました。

 対する井上は謎が多くて、よくわからない人です。

 

:あそばれる

 ひょんなことから会話を交わすようになった2人。

 スナオは挑戦的に、井上は飄々と関わっていきます。この対照的な感じがリズム感を生み出してくれます。

 直接的な言葉で井上にせまっていくスナオですが、井上はのらりくらりと躱していきます。ずるい大人だな~という印象。

 なぜそこまで拒むのか...年齢差があるというのは理解できるけれど、もうちょっと理由がほしかったなあ...

 たまに見せる普通の人、なところがハッとさせられます。

 

:子どもだから

 感情をぶつけ合うシーンがあるのですが、そこで決定的な決別が訪れます。

 なんだか切ない...でもどうしてそこまで拒むのか。というところが本当に疑問です。ところどころに井上は過去の恋愛で何かあったのだろうな...と察せられる部分があります。ここが知りたかったです。この部分の謎がわかれば、彼の行動原理も理解できるのになあ...

 まあ決定的な情報が省かれているところが、この物語の魅力かもしれません。どことなくずっと雨降っているような雰囲気なんです。

 あんまりハッピーな感じではないですね...

 

:2人の終わり

 決別から半年、彼らが会話をすることはありません。

 でもお互いにお互いのことをチラ見しているくらいには、気になっている様子。

 少しして会話をする機会が一度だけ訪れるのですが...そのときが少し甘い雰囲気を味わえました。でも恋人になることはないです。

 2人の物語はこれだけなんですよね...びっくり....もうちょっと!!欲しかった...

 終始臆病な大人と、若すぎる青年のひとときでした。

 

+α

 描きおろしは6年後の話。

 ここでついに!!!!一緒になります!!!

 6年経っても忘れられないなら、どうしてあのとき...なんて考えたりもしました。でも結果オーライかもしれません。

 これは描きおろしがあっての物語だと思います。ぜひ読んでみてください。

 

最後に

  言葉少なめに進んでいく物語。

 はっきりとした結論もなく、ハッピーなエンドではありません。でも独特の魅力がある作品だと思います。

 行間を想像しながら、彼らのひとときをぜひ体験してみてください。

 

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